向かう先はどこなのか?
とても大好きなお客さんがいる。
いつも、考えさせられるような言葉を残してくれて、自分に問いかける時間をつくってくれる人。
そんな人が、この前来店してくれた時に放った言葉。
『どこに向かっているの?』
もちろん、現実として歩いている方向を聞かれているわけではない。お店をまた始める事で、どうなりたいのか?と言う意味だ。
はて、私はどこに向かっているのでしょう?聞き返したくなった。
コーヒーという仕事に就いて、出産、と言う踏ん切りのつくところまでやってみて、なぜ再開するのか。なんのために再開するのか。
ううむ、、自分でもわからない。
ただ一つ言えることは、この仕事が、ただ、好きだったということだ。辞めてみて、他の選択肢も体験してみて、別の生き方があるということも知って。
それでもやっぱり、この仕事をしている時間がとても好きだった。
それ以上でもそれ以下でもない。
そして、再び、そのポジションを求めてもらえるのであれば、断る理由など何もない。私に出来ることを、ただただ真剣にやるのみ、だ。
今後、向かう方向が出てくるのかもしれない。今はただ、自分が出来ることを、目の前のことを、目の前の人を日々大切にしたいという気持ちしかない。
こうして、たくさんの人と出会えること自体、私にとっては大きな宝物なのだ。
どこに向かっているのかは、はっきり言ってわからない。
けれど、向かう道のりは鼻歌交じり、と言うことだけははっきりしている。
どこにも向かっていなくても構わない。どこに向かっているの?と聞いてくる人こそ進む道がわからず迷える子羊かも?
そういう問いかけを、めんどくさい人やなぁと思う自分は満たされているのかも。それも答えの一つかも。