うまくいくことを想定しない

うまくいくことを想定しない。自分の思い通りにうまくいくことなんて、この世の中にはひとつもない、という前提で生きる。

そういう生き方を「絶対悲観主義」というらしい。

表面を掬うとものすごくネガティブな言葉に聞こえるけれど、実際はそうでもない。

”思い通りになることなんて一つもない、おおかた失敗する”そう思って何かに取り組むと、失敗した時のダメージが少ない。失敗した時にも、クールに(まあ、想定内ですね)などと独り言を並べて大して落ち込むこともせずに”じゃあどうする?”と切り替えられる。

究極の悲観主義は、むしろ楽観主義といえる。

”思い通りになることなんて一つもない、おおかた失敗する”と思いながらも、まあ、やってみるだけやってみましょうか、と気楽に挑戦できる。

私はわりと昔から、この前提で生きているような気がする。万が一うまくいったらラッキー、うまくいかなかったら(まあ、そうでしょうねえ)などと言って、誤魔化す。

よく私が口にする、「いや、これは実験なんで」という言葉は、おそらくこの絶対悲観主義のニュアンスを含んでいる。

プラスに転んでも、マイナスに転んでも、これは一つのデータであって、失敗とか成功とかではない、と。とはいえ、それは自分で自分にいっているのであって、はたから見たら「失敗やん!」と思われているケースも結構あると思う。ただ、大事なのはどう思われているか、ではなく、心理的な自分の逃げ道をあらかじめ用意しておくこと。それにより、取り掛かりを早くしたり、挑戦のハードルを下げることができる。

移動販売でコーヒーを始めるとき、まさにこのスタンスだったような気がする。

毎日、一人もお客さんが来ないかもしれない。もしそうだとしても、私はコーヒーやをやりたいのか?そう考えた時に、(まあ、一日一人もお客さんが来なかったとしても、この道を通る人が一人でも笑ってくれればいいか)と思ったことはよく覚えている。

それだったら、できそうな気がする。とりあえず、道ゆく人全員に笑顔で挨拶してみよっか!と。そのくらいの心意気で始めたような気がする。

どん底を想定しない楽観と、どん底に落ちてもきっと大丈夫という楽観は、似ているようでけっこう違う。”自信”の所在が、違うような気がする。

絶対悲観主義の本、駅前に入荷したので気になったらパラパラしてもらえたらと思います。

今週も良い日々となりますように。

2025年10月13日 | Posted in ブログ, 私の生き方 | | 2 Comments » 

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コメント2件

  • 松島 馨 より:

    なるほど!「上手くいく」って勝手に思い込んで、その様な結果に成らなくて落ち込むより「上手くいったらラッキー」の方が幸福度は大きいって事ね
    それと同じ様な事で「他人に期待しすぎない」も幸せに暮らす要素かもしれません(夫婦関係とかもʬ)
    ちょっとした事でも「やってくれて当たり前」ではなく、「やってくれてありがとう」って、言うと相手も悪い気はしないし
    妻は「ありがとう教の教祖?」ってくらいに毎日色々な事に「ありがとう」って言ってます
    私も「ありがとう教」に入っていますʬʬʬ

    • NOZOMI より:

      松島さん

      他人に期待する、も、似ているかもしれないですね〜!
      ありがとう教!なるほど〜!
      本当はありがたくなかった時も、枕詞に”ありがとう”がついているとコミュニケーションがスムーズにいきそうですね。

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