9月の様子
街なかに人がまばらになって、半年。
もう半年も経つのかと思うと恐ろしくなる。
かつてのような出張者も減り、マスクをして足早に目的地へ急ぐ人を眺めるのもだんだん慣れてきた。
まったく人がいないわけではない。だけれど、どこかよそよそしさを纏った人の流れは、そこに存在している人数に対して薄っぺらいような気もする。(思い過ごしだと思いたい)
いつも片時も離さずに律儀にマスクをしていたご婦人を、見かけることがなくなっていた。気にはかけていたけれど、どうすることも出来ずに(元気かな~)と思って過ごしていた。
先週、久しぶりに来てくれたその人が言っていたのは「マスク疲れで家を出る気がしない」という言葉。
「外出の際には、必ずマスクをしなければいけない」と思っている人ほど、その傾向は強いように思う。そりゃあ、疲れますよね。暑いし。それならいっそ「家を出ない」という選択をする気持ちもよくわかる。
恐怖心を駆り立てる、ということは人の心を簡単に脆くすることが出来る。操作することが出来る。そのことに無自覚である、というのはあまりにも残酷だ。(無自覚ではなく行っているのであれば、それは長期的に見れば自分の首をも絞めているということに早々に気づいた方がいい。)
過剰な対策アピールすることだって、ある意味で言えば「恐怖心を駆り立てる」ことの一歩手前なのではないか、と思うことがある。
「当店は!こんなに万全に対策しています!」と謳うことは「危険」を強調しているような気がしてしまう。控えめなボディーブローでも日常で浴び続ければ、それ相応のダメージを食らうことになる。
半年経って、いろいろなことがわかってきた。
何を優先するべきなのかは、各々の判断に任されている。
そういえば、今の所コロナによる自殺率は上がっているのだろうか。今後の社会不況により上がる可能性はあるだろうが、もしかしてそこまで上がらないのではないか、という気もしなくはない。
自殺の原因の一つには、「自責」ということが関係していると思うのだけれど「コロナのせいで」という「他責」に変換できれば素直に救済措置を求められるのではないか、と。100%とはい言い難いが。
個人的には、これまでも省エネ営業(小商い)だったから、そこまでの変化があるわけではない。毎日、ちょこちょことお客さんに来ていただいて、ちょこちょこと仕入れをして、ときどきビールを嗜んで。ありがたい限り。
これまでの日本は、顧客心理を煽って煽って購買意欲を沸かせることで経済を大きくしてきたけれど、今回で「そんなにたくさん所有・消費しなくても、遠くに遠くに足を延ばさなくても、まあまあ豊か」ということが世の中にバレてしまった感は否めない。価値観の変換は、今後どのように影響してくるのか。ちょっと見てみたい気もする。
そんなことを思いながら、今後もしばらく省エネで生き延びようと考えている所存でございます。
終わり
自分で考えて、
自分の責任で行動する。
人のことはとやかく言わない。
少し寛容に、少し謙虚に、
そして少し優しく。
・・ですね。
ところで最後は
「終わり」じゃなくて、
「続く」の方がいいなぁ。
と、人の文章にとやかく言ってみた(笑)