人がいることでまちに光が灯る
人がいることでまちに光が灯る【喫茶ランドリー・田中元子さんの話】
昨日は、喫茶ランドリーを経営しているグランドレベル田中元子さんの講演会へ。
喫茶ランドリーは、喫茶店・コインランドリーだけでなくミシンやアイロンなども常備していて、いわばまちの家事室のような役割担っている。珈琲も飲めるし、ご飯も食べられる。洗濯をすることも裁縫することも可能な複合施設。
だけれど、1番の魅力はひとの居場所としての機能。用事がなくてもふらっと寄れるような場所。【全員がプレイヤーとなり、それぞれの能動性が発露する場所】であることなのだと思う。
まちの人が、自分の場所・自分たちの場所として愛着を持ってこの場所を使い、他人の自由を最大限許容する。持ち込みのイベントをしている人がいたり、その横でおじいちゃんが珈琲を飲んでいたり、家族で忘年会をしてみたり。そんな光景が当たり前のように行われ、大手チェーンではありえないような交差点が出来上がる。
そのためには、ソフト面とハード面と人がうまく作用していなければならない。
その中でも、デザインの力がけっこう大きな役割を占めている。
真っ白い紙にいきなり何かを描かせるのではなく、補助線をひいてあげることが大切なのだ。
デザインの力で人を誘い込みやすくすることは出来るし、反対に遠ざけることも出来る。
まちの1階(屋外や道路、視覚にうつりやすい範囲)をつくるということは、まちをつくることでもある。まちに拓かれた1階に、社会問題がつまっている。ここを、まず解決しなければいけない。いくら、ビルの中に沢山人がいたって、人の姿が可視化出来る場所にしか光は灯らない。
【光が灯るまち】は、いま日本の抱える社会問題を解決していく為の大切な手段である。
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この講演会を聞き、自分の勉強すべきことが明確になったような気がする。
課題【最適な補助線のデザインを施すこと】
ターゲティングもマーケティングもしない。そんなところに自分が日々考えていたことも重なって、共感することばかりだった。やはり、自分のしていきたいことはおそらくこっち寄りだ。
店舗を持つことを目指すのではなく、まちに拓かれた場所を考察したり、自ら最善のソフトとなることが私のするべきことなのではないか、と。
そのためには、基本だけでもデザインを学んでみたいと思った。最善のソフトであるためには、ハードを知る必要がある。
課題が明確になる、というのは心がスカッと晴れるような爽快感がある。まだ、何も解決していないのに、昨日までの自分となんら変わりはないのに、なぜだか道が明るくなったような気がする。
とてもおもしろく、為になる講演会でした。
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