本質以外、削ぐ
「このお店はどこを切り取っても、映えないよねえ。」という的確な言葉をもらった時に、思わず笑ってしまった。そしてなんだか嬉しくなった。「映えないお店」というのは、私にとってみると褒め言葉のような気がしている。
本当に必要だと思うこと以外、全て削ぐ。それはカフェの本質を浮き彫りにするための、私なりの小さな実験である。
私がカフェをする上で絶対に譲れないことは、案外多くない。一つは、コーヒーが美味しい事。もう一つはお客さんが「受け入れられている感」を感じてもらえるようなお店の雰囲気。それと、お店がどうありたいか、という意志。
それ以外を削いだ場合、ほとんどを削いだとしてもお客さんが来てくれた場合、そこに残るのが「カフェの本質」ではないか、そんな実験をしている。
写真を撮りたくなるようなメニューがあるわけでもない、座り心地の良い環境があるわけでもない、誰にも邪魔されない時間があるわけでもない、安さが売りなわけでもない、ここでしか飲めない豆でもない(マケットコーヒーに行けば買える)センスがいいわけでもない、早く提供できるわけでもない、差別化するわけでもない、オリジナリティがあるわけでもない。
ただ「いつもの」ように「ふつう」に街に佇む。
「売るために必要な戦略」を一つ一つ削いでいく。その上で、何が残るのかを検証する。
我ながら、変わっているな、と思う。何のためにそんなことを?と問われれば、「よりカフェを知る為」と答えるだろう。カフェの可能性を、理想から現実に落とし込んでいく。
カフェは街にとって必要だ、ということを証明したいというのは自分のエゴかもしれない。自分の愛したものの存在を肯定したい、という気持ちも少なからずある。でも、それ以上にもっともっと多くの人に「カフェの本質の素晴らしさ」を知ってもらいたい。
「あなたが想いを持って頑張ったとしても、世間には評価されにくい。」の言葉がズシンと響く。もっともっと、他の人以上に私は頑張らないといけないのだ、と鼓舞してもらった気持ちだ。ここ2週間ほど、やる気スイッチが入っている。
今週も、また1週間、それぞれの場所で頑張りましょー!いつでもやる気スイッチのおすそ分けします◎
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コメント4件
やる気スイッチ・・・
なんか納得やわー。
なんだかんだいつも、スイッチ押してもらいに
行ってたんかも。
求道者!
あ、でも、もうちょっとゆるく言うと、カフェというより、バーのようなイメージがします。