愛するということ
先日読んだ「愛するということ」という本が、非常に良い。
周りの愛する人たちに配ってまわりたいくらいなのだけれど、それはあまりにお節介だからやめておく。
それでも、もし書店で手にする機会があれば、ぜひパラパラしてみて欲しい。(STREET COFFEE&BOOKSのお店用にも何冊か発注したから、来週あたりには届きそうです)
刺さった箇所を抜き出すとキリがないのだけれど、好きな一文を抜き出すとしたら「愛とは、世界全体に対してどうかかわるかを決定する態度」という箇所だ。愛とは「愛する対象」に対して持つ感情ではなく、自分が世界とどう向き合うかを決定する意思である。
移動カフェのコーヒー屋を始めたときに、決めたことの一つに「目の前の人を愛する」というものがあった。【コーヒーを淹れる3分間は、その人のことだけに集中して、その人をとにかく愛そう】という、まだ右も左もわからない20歳そこそこの娘の意気込みだった。(今思えば肩にチカラ入り過ぎじゃないかと思うのだけれど)
そして実際に、コーヒーを淹れるという行為を通して、3分間は目の前の人のことを「愛する」ということを徹底して(ときどきは心が折れながらも)営業していた。
「相手がこうだから、愛する」ではなく「愛してくれるから愛する」でもなく、どんな人であっても、どんな状況であっても。まず、自分から徹底的に愛してみる。それしか自分に出来ることがなかった、ということもある。
今思えば、あれは「愛する」のトレーニングだったかもしれない。
そして、そのことを強く思ったときに投稿したのがこれだった。
Instagram @masudanozomi 2016/03/03
等価交換の資本主義の現在は基本的に物事は「交換」で成り立っている。「何かをもらったから、返す」だったり「何かを受け取りたければ、それ相応のものを差し出す」ことが必要だ。
ただ「愛する」というのは「交換」ではない。「愛されるために、愛する」のではない。受けとるために差し出すもの、でもない。
資本主義に染まった社会は「愛する」を学ぶ機会が得られにくい。それは、現在における大きな損失ともいえる。
資本主義から一歩離れた場所では、今もちゃんと「愛する」という行為が存在する。特定の相手や、家族だけでなく、世界を愛するということ。
”ひとりの人を本当に愛するとは、すべての人を愛することであり、世界を愛し、生命を愛することである。”
それを体感したときに、きっと、世界は変わる。
個人的に、この本はバイブルにしたい。ボロボロになっても読み倒す所存。おすすめです。
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コメント6件
愛するということ、とはどういう事なのか?
我が家のお隣さんがキリスト教会なので、そこで何度かお話しを聞いた事があります
最後に書かれている素晴らしい言葉「ひとりの人を本当に愛するとは、すべての人を愛するとこであり、世界を愛し、生命を愛することである。」、まさにこの言葉と同じ事を言われていました
これが実践出来れば世の中から争い事が無くなる筈なのですが…
最近私が涙しながら聞いている藤井風の”帰ろう”、この曲は幸せに死ぬためにはどう生きたらいいか?みたいな曲だけど”与えられるものこそ与えられたもの ありがとう、って胸をはろう”という歌詞が出てくる
これも愛を歌っているんだと思うのです
新しいアルバムのタイトルが”LOVE ALL SERVE ALL”(全てを愛し奉仕せよ)
そんな愛の人、藤井風の曲が心に響くのは、この人が”愛するということはどういう事か”、”生きるとはどういう事なのか”を理解していて、それを曲を聴く人に分かり易く伝えてくれるからだろう
私も無償の愛を与え続けられる人になりたい
のんちゃん、こんにちは。
久しぶりにコメントします。福岡のちひろだよ!
フロムの本、気になってたところだよ!
ブログを読みながら、のんちゃんとは本のセレクトが似てるなといつも驚いています。
今日は、書店に行こうかな。
最近この本を読んでいます。人を無条件に愛する上で、自分自身も愛する必要がある話なんですが、人が生きる上で大切なことを学んだ気がします。
最高の幸せは、不幸の顔をしてやってくる! https://www.amazon.co.jp/dp/B09K7FBHG4/ref=cm_sw_r_cp_api_gl_4YSZ25ERWXE4AYXE8BPM